こんにちわ!~こなブロ~です。
皆さん「単品管理」という言葉をお聞きになったことはありますでしょうか?
今や小売り業だけでなく商品・サービスを扱う業態では常識となっている商品の管理方法。
英和辞典にも「Tanpin kanri」で掲載されるくらい世界的にも認知されている言葉です。
実はこの「単品管理」は私が23年間携わっている「セブンイレブン」が開発した手法なのです。
本日は
セブンイレブン一筋23年の私が徹底的に単品管理について解説したいと思います。
単品管理とは
英和辞典にはTanpin kanri=
「single item management」とあります。
簡単に言うと
「単品管理」とは
商品を一つ一つ個で捉え管理する。
仮説を立て売場と連動させ販売し
その結果を検証し
修正しスパイラルアップさせていくこと。
一つ一つの商品毎に仮説を立て発注し、お客様との接点である売場と連動し、ボリュームを持って展開し、購買意欲を掻き立て販売していく手法です。
この手法はネット商品でも同様で一つ一つ仮説を立て商品を絞り込み、サイト上でお客様に訴求できるようアピールし、購買意欲を掻き立て販売していく。考え方は同じです。
単品管理のわかりやすい事例を出すと
日曜日夕方の回転すしでレーンにまぐろ、サーモン、はまち、玉子等全ての商品を1皿づつ流すと何が起こると思いますか?
結果、売れる商品は早々と欠品し、売れない商品は残り廃棄処分になります。
一方、単品管理の手法で仮説を立て、万人の客層に需要が見込めるまぐろは20皿流し、家族連れが多い日曜日なので子供の需要がある玉子を5皿流す。おすすめ商品になっている炙りサーモンは10皿流す。
といった仮説を単品毎に立ててレーンに流すことで欠品する商品は少なくなり、廃棄処分される商品も減り、全体の売上も上がります。これが単品管理の考え方です。
「単品管理」は日本で初めてPOSレジスターを導入し、データを集積し、単品毎の商品の管理を行ったセブンイレブンジャパンが開発した手法ですが、今や商品を販売する際の必須のマーケティング手法と言えます。
次に単品管理をわかりやすく2点で解説していきます。
絶対的柱の商品を育成すること
こちらはパン屋さんの例でお話します。
パン屋さんの商品が30アイテムあります。
全ての商品の販売数が10個以下。
これでは売上は伸びません。
50個売れる絶対的商品を育成しないと全体の売上は伸びません。
ではどの商品を柱にしていくのか?
自店の強みが最も伝わる商品・話題性・ターゲットとなる顧客層など考慮し仮説を立ててを選択します。
例えばメロンパンを柱の商品に設定して50個発注。
売場と連動させ、ボリュームある陳列を売場で展開する。
結果45個売れました。
売上の柱となる商品ができることで全体の売上も上がります。
単品管理に基づいた対応です。
当たり前の事のように思えますが、これができていないのです。
例えばラーメン屋でも同じ。
種類だけを増やして柱の商品が明確になっていないお店が多いです。
いわゆる単品管理ができていないのです。
売場との連動こそ単品管理
単品管理で最も重要な要素は売場との連動
と私は考えています。
発注量を増やしただけでは販売にはつながりません。
その商品のお客様との接点である売場で訴求できるかが重要です。
これはネット商品でも同じ。仮説を立てて大量に在庫を持つ商品はサイト上で圧倒的訴求が必要です。
最後に私のお店での単品管理事例を紹介して終わりたいと思います。
先日チョーヤ熟成1年本格梅酒ソーダという商品が発売されました。
【仮説】
・セブンイレブン独占先行発売の商品で差別化できる。
・本格梅酒のソーダ割は梅酒シェアトップのチョーヤでも初めての商品。
・女性客への需要が見込め、セブンイレブンの酒類で新しい顧客創出となる。
こういった仮説に基づき、初回216本発注しました。
売場との連動です。
結果1週間での販売数70本で関西のセブンイレブンで1位の販売結果となりました。
「単品管理」とは単品毎に仮説を立て
柱の商品になるように量を持って発注。
売場と連動させてお客様へ訴求。
結果を検証し、次につなげる。
ご理解頂けたでしょうか。
参考になれば幸いです。
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