個人店経営者は売上でなく粗利で検証せよ

ビジネススキル

こんにちわ!~こなブロ~です。

長引くコロナ禍、ロシアとウクライナ情勢と世界情勢が不安定な中、

半導体不足で多くの製品が作れない・・

原油価格高騰で全製品の原価コストが上がり続ける・・

様々な問題が私たちの生活にも影響を与えています。

私の経営するセブンイレブンでも多くの商品が値上がりしています。

基本的に原油価格の高騰=原材料費の高騰。

人件費の継続的な高騰もあり

5年後・・・コンビニの弁当は1個1000円を超えてくる予測も出ています。

当然です。原材料費が上がれば売値も上がる。

コンビニに限らず、飲食店などでも同様です。

商売は売上が伸びれば良い。

この考えでは成立しにくくなっています。

本日は個人店経営の月間の検証のポイントを解説していきたいと思います。

個人店を経営されている方は是非参考にして頂ければ幸いです。

売上が伸びれば良い時代ではない

多くの経営者の方は月間の検証をする際に

売上を重視されていると思います。

当然、売上が伸びることは商売にとって重要。

一方、

売上が前年100%をクリアでも利益が前年割れ。

これが今の常識です。

セブンイレブンでも同様で、

3月度の全国の売上101%。

しかしながら売上総利益、利益は前年割れ。

経営者にとって売上が前年をクリアする=安泰では無いということです。

視点を売上から売上総利益(粗利)に向けなければならない。

売上総利益(粗利)?

簡単に解説します。

売上総利益(粗利)=売上ー売上原価です

そう月間で検証する際、

売上前年比も検証すべきですが

売上総利益(粗利)前年比を特に重視して検証すべきなのです。

私の経営するセブンイレブンの例で言うと

2022年3月度

売上前年比103.9%

売上総利益(粗利)前年比100.1%

利益前年比91.3%

売上だけ見ると103.9%と好調に見えますが

売上総利益(粗利)では100.1%。

利益に関しては91.3%と大きく前年割れしています。

我々小売りの個人店だけでなく、飲食業や多くの個人店経営の店舗が同様の結果となっているはずです。

売上100%なら売上総利益(粗利)、利益は前年割れする

経営者はこの視点を持ち手を打たなければなりません

当然なのです。

日本の平均値で昨年対比

売上原価が3%~5%上昇。

人件費が3%~5%上昇。

水道光熱費5%~10%上昇。

この現状を踏まえれば当然の結果なのです。

だから経営者は売上でなく売上総利益(粗利)に重点を置き検証すべきなのです。

検証する視点を変えなければならない。

労働分配率といった数値も検証に入れていかなければならない。

初めて耳にするひとも多いと思います。

労働分配率について簡単に説明します。

労働分配率とは人件費に付加価値をどれだけ分配したのかを表す指標。

労働分配率%=人件費÷付加価値(売上総利益)×100

※労働分配率が昨年度より高くなっていれば売上総利益に対する生産性は下がっている

労働分配率が昨年比でどう変動しているかも経営者は検証すべきなのです。

売上総利益(粗利)に着目するようになるとこういった数字も理解できます。

結論

売上から売上総利益に重点を置いて検証していく必要があるという事です

商売は基本売上でなく、売上総利益(粗利)、そして利益を出してなんぼなのです

売上総利益が改悪している場合の策

では売上総利益(粗利)が改悪している場合の策について具体的な策を紹介します。

①高荒利商品の拡販

飲食店を例にすると利益率が高い商品を設定して販売を促進すること。

※本日のおすすめ等で高単価高荒利の商品を設定しておすすめしていく等。

食品に限らず、酒類でも良い。

小売業で言えば高荒利で価値ある商品の販売を促進すること。

※新規商品や粗利構成比が高い商品群の拡販

②原価の見直し

飲食店を例にすると徹底的にオーバーポーションの排除を行う。

※オーバーポーション 1料理に対する決められた量以上に具材を使ってしまうこと

ファーストドリンクのスピード改善を図り、高荒利のドリンクの注文杯数の向上を図るなど。

無駄な食品廃棄の改善。

取り扱う商品の原価一覧を作成してみて品揃えを見直す等

できることは沢山あります。

②経費のダウンサイジング

ダウントレンドの集客広告等を辞めてSNS集客にスイッチしていく。

人時生産性の見直し。生産性が低い時間帯の人員削減。

考えればいっぱいあります!

③とはいえ売上UP

売上は利益100%クリアの分岐点を明確に。

利益100%クリアするには売上105%くらいが目安。

お客さんのリピート率の向上と来店頻度を上げることはマストの行為。

④経営者自身の固定費の見直し

自身の固定費の見直しはきっかけが無いとやりません。

この機会に固定費を見直す。

携帯電話は低料金になりませんか?

長期積立などの保険は必要?安心を得たいだけなら成長を止めます。

思い切って辞める。

軽自動車に変える。たばこや酒も健康の為辞めてみては?

長々書いてきましたが、今月から月間の検証する際には必ず売上総利益(粗利)の検証を実施しましょう。

売上総利益(粗利)の前年比。

経営の肝です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました